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吉井川左岸福岡付近着陸場跡地 [├国内の空港、飛行場]

   2019年10月訪問 2022/1更新   



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撮影年月日1947/12/15(USA M691 7) 
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)

岡山県内を流れる吉井川沿いに「吉井川邑久滑空場」があります(下記リンク参照)。

この滑空場の上流約4kmの所に、昭和10年当時「吉井川左岸福岡付近着陸場」がありました。

■防衛研究所収蔵資料:「昭和10年11月 刊行 中国及四国地方不時着陸場 水路部」に当着陸場の地図があり、

先頭のグーグルマップはそこから作図しました。

同資料の情報を以下引用させて頂きます。

吉井川左岸福岡付近(昭和10年6月調)
岡山県邑久郡行幸村大字福岡(吉井川左岸福岡ヶ原)

着陸場の状況
高さ 平均水面上約5米。
広さ及形状 着陸地域は長さ北東-南西約550米、幅北西-南東約100米
の(1)及長さ北東-南西約450米、幅北西-南東約80米の(2)の細長き両地
区なり(付図参照)。
地表の土質 硬質土を混ずる沙。
地面の状況 本着陸地域は吉井川左岸に位する福岡ヶ原と称する河原に在
り・地表は硬質土を混ずる沙地にして殆ど全面に芝及若干の雑草を生ずるも諸
処に芝採取跡の禿地あり・着陸地域内の地表は概して起伏なき平坦且堅硬地な
り・沙地なるを以て降水後雨水の滲透速にして地表軟弱と為ることなし・旱天
続く際には芝の僅少なる地域は枯れ気味と為るも地表の状況に影響なし。
場内の障碍物 着陸地域内にはなし。
適当なる着陸方向 両着陸地域の形状と付近周囲の地形との関係上着陸方
向は河流に並行方向なるを要す。
着陸上注意すべき点 着陸地域(1)の北東に架せる蘆田橋、同(2)の西方
対岸に在る高さ約20米の丘陵、吉井川を横断し着陸地域(1)、(2)間に架せる
高圧送電線及其の東側に在る高さ約8米の針葉樹に注意するを要す。
其の他
嘗て本処に軍用機及民間機数回不時着陸せしことありと言う。 

現在はすっかり痩せてしまいましたが、着陸場のあった場所は当時、

「福岡ヶ原」という広々とした河原だったんですね。

いつからいつまでここが着陸場だったか不明なんですが、

上に貼った1947年の航空写真では既に着陸場の地割は両方とも消えてしまっています。


DSC_0078.jpg

青マーカー地点。

備前大橋の上から(1)の着陸場方向。

当時はここから奥に向かって着陸場だったんですね~。


DSC_0073.jpg
赤マーカー地点。

下に降りてみた。

ここから奥に向かって(1)の着陸場でした。


DSC_0087.jpg
黄マーカー地点。

ちょっと場所が正確でないかもしれないのですが、この辺りから奥に向かって(2)の着陸場でした。


DSC_0088.jpg
着陸場の東側には美しいグリーンが広がり、


DSC_0080.jpg
福岡城址がありました。



     岡山県・吉井川左岸福岡付近着陸場跡地         
吉井川左岸福岡付近着陸場 データ
種 別:着陸場
所在地:岡山県邑久郡行幸村大字福岡(吉井川左岸福岡ヶ原) 現・瀬戸内市長船町福岡、八日市 岡山市東区一日市
座 標:N34°42′31″E134°05′08″
標 高:5m
着陸場:(1)550mx100m (05/23)、(2)450mx80m (05/23)
(座標、方位はグーグルアースから)

沿革
1935年 この頃着陸場があった

関連サイト:
旅行記 
吉井川邑久滑空場 

この記事の資料:
防衛研究所収蔵資料:「昭和10年11月 刊行 中国及四国地方不時着陸場 水路部」


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