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日本統治時代の台湾飛行場 [└日本統治時代の飛行場]



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Translation No. 65, 12 May 1945, digest of Japanese air bases. Report No. 3-d(54), USSBS Index Section 6 (国立国会図書館ウェブサイトから転載)


■U.S. Army Map Service/Formosa (Taiwan) City Plans(下記リンク参照)
■防衛研究所収蔵資料「航空路資料第10 台湾地方飛行場及不時着陸場 昭和15年4月刊行 水路部」
■防衛研究所収蔵資料「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」

この3資料から、日本統治時代の台湾の飛行場記事を現在まとめています(現在進行形)。

この3資料は作成された時期が異なっていて、

飛行場の名称、大きさの変遷があるため、この3資料に限っても飛行場の正確な数はハッキリしないのですが、

おおよそ20なのではないかと。

来週から毎週月曜日、順番にアップします。


「日本統治時代の飛行場」シリーズとしては、千島/樺太、朝鮮に次いで台湾は4か所目(3か国目)となります。

「日本時代の飛行場に行ってみた」的な、地元の方の紀行記事はこれまでも多数拝見したのですが、

台湾に関しては、当時の飛行場に関して大学、国立図書館等公的機関、その他多数の個人が、

オイラが見たこともない様々な文献、写真等資料等から系統立ててまとめておられ、

貴重な資料をサイトで閲覧することができます。

典拠として「防衛研究所」と記されているものもあり、

オイラみたいにグーグルマップに作図している物好きな方もおられました(o ̄∇ ̄o)

当時の飛行場に対しての熱量、見方がこれまでの国との著しい相違です。

そして、なまじ資料が多い分、記事をまとめるのにすごい時間がかかるという。。。

歴史に無知なオイラとしましては、当時の空気に触れる機会となり、大いに勉強させていただきました。




話は変わりますが、日本統治時代、台湾には台北を起点/終点として、

島内一周航空路が日本航空輸送によって運航されていたのですが、

運航開始に先立って、「島内完熟飛行」が実施されました。

アジ歴にこの時の資料がありました(下記リンク参照)。

島内定期航空開始に関する件
昭和11年8月20日 臺灣軍参謀長→陸軍次官
台湾総督府に於ては島内定期航空を別紙要領に依り開始したるに付通牒す

開始期日 昭和十一年八月一日
経営者 東京市芝区田村町一丁目三番地ノ一 日本航空輸送株式会社
使用機 フォッカースーパーユニバーサル型陸上機
乗員  (一等操縦士、二等航空士、機関士として四人の名前)
使用飛行場
 臺北 臺北飛行場
 臺中 臺中飛行場
 高雄 高雄海軍用地
 宜蘭 宜蘭飛行場
 花蓮港 花蓮港陸軍飛行場
運送種類 旅客、貨物、郵便物
但し八月中は旅客運送をなさす

台湾島内完熟飛行 ダイヤグラム
自昭和十一年八月一日 至昭和十一年八月二十九日

東線(毎週月、金曜実施)
台北9:00発
宜蘭9:20着、9:30発
花蓮港10:20着、10:30発
宜蘭12:10着、12:20発
台北12:50着
台北~宜蘭40km~花蓮港110km

西線(毎週火、土曜実施)
台北9:00発
台中9:50着、10:00発
高雄11:10着、12:30発
台中13:40着/発?
台北14:40着
台北~台中135km~高雄179km

ダイヤグラムって鉄道だけかと思ったら、ヒコーキにも使えたんですね(@Д@)

ということで、多分8月か9月位までと思うんですが、台湾強化月間開催です。



この記事の資料:
防衛研究所収蔵資料「航空路資料第10 台湾地方飛行場及不時着陸場 昭和15年4月刊行 水路部」
防衛研究所収蔵資料「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」

関連サイト:
U.S. Army Map Service/Formosa (Taiwan) City Plans 
島内定期航空開始に関する件 
第二次世界大戦中の台湾における日本海軍と陸軍の飛行場 


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