台湾・佳冬飛行場跡地

　　　(未訪問)　　

台湾南部、屏東県枋寮郷にあった日本陸軍の「佳冬(かとう)飛行場」。

現在は開発が進み、工業地帯になっていて、ここが飛行場だったとは思えない程変化しています。

先頭のグーグルマップは、U.S. Army Map Service(下記リンク参照)から作図しました。

■太平洋戰爭下日本陸軍於高雄地區的機場整備與航空隊部署(下記リンク参照)によりますと、

1941年6月までに、大本営は台湾陸軍に対し、鳳山、潮州、佳冬、恒春の各飛行場設立に

備えるよう指示しました。

■「盟軍記載的二戰臺灣機場」(下記リンク参照)によれば、

当飛行場は連合軍によりMAD(Medium Bomber Airfield:中爆撃機飛行場)に分類されていました。

■防衛研究所収蔵資料「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」

に1/20,000の要図があり、恒風:北西であること、飛行場敷地の北に付属施設があること、

飛行場敷地内、場周に沿って、特に東側、南西側、北東側にびっしりと飛行機用掩体が描かれていました。

同資料の情報を以下引用させて頂きます。

佳冬飛行場
位置
　高雄州東港郡冬庄潮州寮庄
滑走地区
　地表は概ね平坦にして堅硬　排水良好
　雑草繁茂しあり
付属施設
　格納庫なし　兵員収容一〇〇名の兵舎一六棟あり
　給水電軌式にして完備しあり
　燃料庫五棟　弾薬庫七棟
　廠舎内には陣営具、炊具等完備しあり
飛行場
　周囲開豁
気象(記載無し)
交通通信航法施設(記載無し)
其の他(記載無し)

---

     台湾・佳冬飛行場跡地　     　　　
佳冬飛行場　データ
設置管理者:陸軍?
種　別：軍用飛行場
所在地：高雄州東港郡冬庄潮州寮庄
座　標：22°24'41.8"N 120°34'28.7"E
標　高：15m
滑走地区:1,650mx1,550m(不定形)
(座標、標高はグーグルアースから。他は防衛研究所資料から)
沿革
1941年06月　この頃までに大本営から飛行場設立に備えるよう指示

関連サイト：
太平洋戰爭下日本陸軍於高雄地區的機場整備與航空隊部署■　
盟軍記載的二戰臺灣機場(21コマ)■　
U.S. Army Map Service/Kato■　
ブログ内関連記事■   　　　　

この記事の資料:
防衛研究所収蔵資料「航空路資料第10 台湾地方飛行場及不時着陸場 昭和15年4月刊行 水路部」
防衛研究所収蔵資料「陸空-本土防空-48飛行場記録 内地(千島．樺太．北海道．朝鮮．台湾を含む) 昭19.4.20第1航空軍司令部」