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台湾・塩水(鹽水)北飛行場跡地 [└日本統治時代の飛行場]

   (未訪問)  




(TAIWANAIRBLOG様から許可を得て記事と作図を使用させて頂いておりますm(_ _)m 下記リンク参照)

台湾嘉義県にあった「塩水(鹽水)北飛行場」。

現在周辺は田んぼが広がり、農道に沿って用水路が張り巡らされています。

先頭のグーグルマップをご覧の通りで、南北2つの塩水飛行場がありますが、

今回は北側の「塩水(鹽水)北飛行場」を取りあげ、次の記事で南側の飛行場を取りあげます。

■日治下臺南永康機場的時空記憶というサイト様には、日本が台湾に造った71の飛行場を挙げていて、

このリストには、塩水の飛行場として、鹽水(北)、鹽水(南)、鹽水(西)と3つの飛行場が記されているのですが、

「塩水西飛行場」はドコにあるのか不明です。

ともあれ、「塩水北飛行場」「塩水南飛行場」共に日本陸軍の飛行場であり、

「塩水北飛行場」の方は終戦時にすぐ廃止になったのだそうです。




当飛行場唯一のコンクリート製の遺構と思われるものがあります。

地下指揮所跡(赤マーカー地点)です。

■「盟軍記載的二戰臺灣機場」(下記リンク参照)には、

戦時中台湾にあった各飛行場について連合軍の分類表があり、

FAD(Fighter Airfields:戦闘機飛行場)のカテゴリー蘭に、

「鹽水(滑走路2本)」とありました。

この資料には、塩水の南北飛行場の1945年の航空写真も掲載されているんですが、

先頭のグーグルマップの通りで、滑走路はそれぞれ1本ずつ。

この資料には西飛行場の写真等ないため、どういうことなのか確認できません。

南北飛行場はどちらも陸軍の飛行場で、近接していて誘導路で結ばれているので、

現在入手できている情報では、飛行場2つまとめて「鹽水(滑走路2本)」と記している。

と考えるのが最も可能性高いように思います。

連合軍による飛行場の分類には基準があり、

例えば「FAD(戦闘機飛行場)の滑走路の長さは3,000ft(約914m)以上」とあります。

で、南北の滑走路の長さは、北:1,900m、南:2,100m で、条件的には十分です。




     台湾・塩水(鹽水)北飛行場跡地         
塩水(鹽水)北飛行場 データ
設置管理者:日本陸軍
種 別:陸上飛行場
所在地:台湾嘉義県鹿草郷竹山村
座 標:23°24'17.4"N 120°16'41.6"E
標 高:10m
滑走路:1,900mx335m
方 位:18/36
(座標、標高、滑走路長さ、方位はグーグルアースから)

関連サイト:
TAIWANAIRBLOG/塩水(北)飛行場平面圖 
盟軍記載的二戰臺灣機場(21,36コマ) 
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参考資料(「」は防衛研究所収蔵資料)
千島:「陸空-本土周辺-16飛行場記録(千島の部)第1復員局」
    「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」
樺太:「陸空-本土周辺-11 飛行場記録(樺太の部) 大東亜戦争第1復員局」
   「陸空-本土防空-47飛行場記録(樺太の部)第1復員局」
    「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」
朝鮮:「航空路資料第9 朝鮮地方飛行場及不時着陸場 昭和18年9月刊行」
   「陸空-本土防空-48飛行場記録 内地(千島.樺太.北海道.朝鮮.台湾を含む) 昭19.4.20第1航空軍司令部」
台湾:「飛行場記録 内地(千島、樺太、北海道、朝鮮、台湾を含む) 昭和十九、四、二〇調製 第一航空軍司令部」
   「航空路資料第10 台湾地方飛行場及不時着陸場 昭和15年4月刊行 水路部」
   U.S. Army Map Service/Formosa (Taiwan) City Plans

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三菱スペースジェット・4 [├雑談]

GTF搭載機種

三菱が「PW社のGTFエンジンを採用します」と発表した当時、関係者一同ビックリだった訳ですが、

その後、ボンバルディアがCシリーズで、エンブラエルがE2で、MRJを追撃したのは前記事の通りです。

そして、イルクート(ロシア)のMS-21、エアバスのA320neoもPWのGTFエンジンを採用したのでした。


先ず、イルクートのMS-21(150~210席)ですが、

2009年に開発を決定しています。

使用エンジンについては、MRJ、Cシリーズ、E2ファミリーがGTF一択だったのに対し、

MS-21はアヴィアドヴィガーテリ社(ロシア)製PD-14か、PWのGTFのどちらか選択式となっています。

GTFエンジン搭載の-300型は2017年5月に初飛行を行ない、

2021年12月にロシア連邦航空局から型式証明を取得、そして2022年中には運行開始予定でした。

PD-14エンジン搭載の-310型の方は、2020年12月に初飛行に成功し、

2022年に型式証明取得を目指すとしています。

PWのGTF搭載型の方が初飛行、(ロシア国内の)型式証明取得と、開発が先んじていたんですが、

ウクライナ情勢から当面の間、アヴィアドヴィガーテリ社製PD-14一択になるのは当然として、

欧米からの部品調達比率が大きいため、今後の量産そのものが危ぶまれると思うのですが。

2月24日のウクライナ侵攻から、この記事を書いている時点で既に5ヶ月が経過しましたが、

ネットで見る限り、開発に関する進捗状況の情報はパッタリ途絶えてしまいました。

敢えて挙げるとすれば、3月7日付の記事なんですが、

なんとプーチン大統領がアエロフロートを訪問した際、

「イクルートMS-21は欧米機より優れている」と発言していますΣ(゚Д゚;)マジカ


エアバスのA320neoの方は、2010年12月に開発を決定しています。

こちらはCFM社のLEAP-1Aエンジンか、PW社のGTFか、いずれかのエンジンを選択できるようになっていて、

2014年初飛行、2016年に運行を開始しています。

2022年4月30日現在、受注:8,078、デリバリー:2,222

2021年12月現在の採用数は、CFM 2,330 に対し、PW 2,485 と、PWのGTFがやや優勢となっています。 




実際の燃費

エンブラエルのE-Jetの方は前述の通り、エンジンは主翼吊り下げ方式で、

そのままGTFエンジンに換装しようとしても、太過ぎて地上に擦ってしまう問題があったのですが、

GTF換装型として開発されたE-Jet E2の方は、

GTFに最適化した新設計の主翼、脚も約50cm伸ばし、しっかり合わせてきました。

E2シリーズは2022年3月末現在、受注数:221機、デリバリー数:52機となっています。

気になるGTF搭載型の燃費についてですが、

E2各モデルによって差はありますが、従来機と比較して、17~23%の燃費低減を実現したとしています。

Wiki/Embraer E-Jet E2 family によれば、E190-E2の燃費は17.3%向上したとしており、その内訳は、

GTF:11%、高アスペクト比の新設計の主翼:4.8%、フライバイワイヤーの15%小さいテール:1.5%

とあります。


ボンバルディアCシリーズ(現・エアバスA220)の方も20%の低燃費を実現しています。

また前述の通り、A320neoはCFM社のLEAP-1Aエンジンか、PW社のGTFか、どちらか選択式な訳ですが、

ネットで各社使用実績を見る限り、

どちらのエンジンでも従来のA320ceoと比べて最大約20%の低燃費を実現しているようです。

MRJ開発当時、「GTF搭載により、20%の低燃費を実現します!!」と宣伝していましたが、

先にGTF搭載型で運行開始までいっているボンバルディアとエンブラエルは、

三菱の宣伝と同等の性能を既に実現しているため、今後スペースジェットが運航開始したとしても、

「GTF搭載による低騒音と燃費20%低減」は、三菱スペースジェットの専売特許ではなくなってしまいました。




スコープ・クローズ

スペースジェットと座席数で競合するエンブラエルE175-E2のローンチが始まったのは2013年でした。

そしてこの段階では、「デリバリー開始時期は2020年」としていました。

2018年4月にE190-E2、2019年9月にE195-E2を相次いでデリバリーさせたエンブラエルからすれば、

「2020年デリバリー開始」というスケジュールは十分実現可能だったはずです。

E175-E2のデリバリー開始時期が2020年ということは、

スペースジェットの優位性が保てるリミットは2020年まで。ということです。

2022年現在、スペースジェットは開発凍結のままですから、

E175-E2のデリバリーが予定通り2020年に始まっていれば、

既にスペースジェットは、"技術の陳腐化"が生じ、優位性を失っていたことになります。

ところがエンブラエルは2016年、E175-E2のデリバリー開始時期を2021年に変更すると発表し、

2021年4月には、「最速でも2024年に変更」と発表し、

2022年2月にはとうとう、「開発を3年間停止し、2025年頃に開発活動再開、2027年~2028年頃に運用開始予定」

と発表するに至りました。


まるでドコかのように、ズルズルと遅延を繰り返していますが、

これは開発に手こずっているからではなく、「スコープ・クローズ」という労使協定が関係しています。

これは(オイラが大雑把にしか分かってないので)大雑把に説明すると、

近年リージョナルジェット機が大型化の傾向にあることから、

北米の大手エアラインパイロット組合側が職域の侵害に危機感を覚え、

リージョナルジェット機の大きさに制限を設けて、自分達の職域を護ろうとするものです。

「こちらの示す制限を超えるリージョナルジェットは導入しちゃダメ」というのがパイロット組合側の主張。

一方航空会社側としては、リージョナルジェットの大型化は世界の趨勢であり、

パイロット組合の主張より大きい機体を導入したいと考えています。

このため会社側はパイロット組合と交渉を重ね、制限の上限を引き上げようとしています。

パイロット組合というのはかなり大きな力をもっているのだそうで、

しかも北米は他地域と比較して桁違いのヒコーキ市場(MRJの受注407機のうち340機は米国だった)ですから、

リージョナルジェット機メーカーとしては仕様を決めるに当り、この労使協定の行方は絶対無視できません。

パイロット組合の要求する制限値は各航空会社によって多少異なるのですが、代表的なところでは、

「座席数:76席、最大離陸重量:39,000kg」という数字があります。

一例としてE175(CF34搭載の従来型)の場合、2クラス76席、 標準型の最大離陸重量:37,500 kg

でこの制限をクリアしていて、これは北米で現在でも普通に売れています。

MRJにも座席数で3タイプが計画されていて、最も小さいMRJ70の場合、

標準座席数は76席、最大離陸重量は、標準型:36,850kg、航続距離延長型:38,995kg となっていて、

特に航続距離延長型の38,995kgというのは、この協定をクリアできるギリギリの数字です。

「たった5kgのこだわりに一体何の意味があるというのか。キリ良く39,000kgでええやん」

なんて不思議に思ってたんですが、この協定をすごく意識した数字だったんですね。

「じゃあ、早くその協定に適合する型式作って売ればいいじゃん」

と思いますが、航空会社側が本当に飛ばしたいのは、これよりもう少し大きいサイズであり、

パイロット組合との交渉を重ねることでこの上限を引き上げ、

大きな機体を導入する意向であると度々公言しています。

そしてエンブラエルは、E175の改良型であるE175-E2を開発するに当たり、

この上限引き上げがすぐにも実現するだろうと考え、80席クラス、44,800kg という仕様を定めました。

これは、「現行の協定では導入できないけど、航空会社が本当に欲しい大きさ」ということですね。

MRJの方も考え方はエンブラエルとまったく同様で、

現行の協定には適合しない80席クラス、42,800 kgのMRJ90の開発を優先し、

協定に適合するMRJ70の開発は後回しにしました。

エンブラエルと三菱の考えは多分こんな感じ。

「今の協定の基準に適合する仕様で造れば、そりゃ北米では問題なく売れるだろうけど、

世界の趨勢からすると、これでは小さ過ぎる。

制限はすぐにも緩和されるだろうから、焦って小さ過ぎる機体を開発するのは得策ではない」

仮にちっこい機体が完成したところで制限が緩和されちゃったら、

航空会社がちっこいヒコーキには目もくれずに大きいヒコーキに飛びつくのは目に見えてます。

せっかく造ったのにほとんど売れず、「…どーすんのコレ?(困惑)」てなりかねないですからね。




まだチャンスある

ということで、GTFエンジン採用機種を座席数で並べてみるとこうなります。

イルクートMS-21(150~210席)
エアバスA320neo(160~190席)
エアバスA220(100~140席)
エンブラエルE-Jet E2(80~140席)
三菱スペースジェット(70~90席)

座席数で比較すると、三菱スペースジェット(70~90席)と競合するのは、エンブラエルE-Jet E2(80~140席)

のみで、それ以外はもっと大きなクラスです。

競合するエンブラエルE2について、派生型で分けるとこんな感じ。

E175-E2(80~90席)
E190-E2(100~110席)
E195-E2(120~140席)

三菱スペースジェット(70~90席)と競合するのは、3タイプのうち、E175-E2(80~90席)であり、

前述の通りエンブラエルはうんたらかんたらでこのタイプだけ2027年~2028年頃にデリバリー開始予定。

ということで、GTF採用を決めた5機種の中で、三菱スペースジェット(70~90席)と競合するタイプは、

2027年までは現れず、ポッカリ空いている訳です。

こんな千載一遇というか、奇跡的な状況って、そうそうないと思うのですが。

そしてこの状況をみすみす逃すテはないと思うのですが…。

(まあこれも、エンブラエルの気持ち一つでずっと早まる可能性はあるんでしょうけど)


現状、三菱は開発凍結で散々な言われようですが、

「開発凍結」ということで言えば、協定緩和を見越して市場の趨勢に適った仕様を定め、

待ちに徹しているエンブラエルと同じです。

まあエンブラエルの方は、従来型のE175には現在143機の受注残あり、

今尚米国からちょいちょい受注があるので、焦ってちっこいヒコーキ作らずに余裕で待てるのと、

E175-E2開発の環境が整って「よし作ろう」と決めたら確実に作れるので、

三菱とは事情がかなり違うんですけどね。

それでも、エンブラエルがE175の改良型を作ろうと決めた際、

現状北米で売れないのを承知でもう少し大きいサイズに仕様を決めたこと、

すぐにも緩和されるだろうと見込んでいた労使協定がなかなか合意しないこと、

それでもブレずにずっと待ち続けていること、

待ち続けられるだけの状況にあること、

オイラが思いつく範囲ですが、これだけの条件が揃っていなければ、

スペースジェットの優位性は、2020年に失われていてもおかしくなかった訳です。

エンブラエルがこれだけ待てるのは、スペースジェットの開発遅れも影響してるんですかね。

2022年現在、スペースジェットの優位性が保てるリミットは2027年~2028年に延びました。

それまでの間は、70席クラスに騒音、燃費に優れたGTF搭載機種はいません。

三菱スペースジェットには、まだチャンスが残ってます。

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