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南鳥島飛行場 [├国内の空港、飛行場]

   (訪問不可) 2021/11更新  


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撮影年月日1975/11/20(昭50)(KT7516Y C1 1) 閲覧可能な最古の写真
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)
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SkyVector.com

東京都‎小笠原村‎南鳥島‎にある「南鳥島飛行場」。

絵に描いたように△ですね。

■防衛研究所収蔵資料「海軍航空基地現状表 内地之部 横須賀鎮守府所管航空基地現状表(昭和二十年八月調)」
の中で、当飛行場について一部次のように記載がありました。

基地名:南鳥島 建設年:1944 飛行場長x幅 米:1200x200 1300x300 主要機隊数:中型1.0 主任務:作戦 其ノ他記事:魚雷同調?8本 格納庫54本

滑走路の長さについて、1200x200 1300x300 とあります。

現在はどう見ても滑走路は西側の1本だけですが、当時は太い滑走路が2本あったようです。

ということで、2本目の滑走路をドコに建設できるだろうか、と改めて航空写真を見てみたのですが、

三辺のうち、東側は植生が濃いのに対し、南側は白っぽいです。

恐らくここだったのだろうと考え、資料にある通りのサイズの滑走路を作図したら、

1,200mx200m、1,300mx300m の2本が島の滑走路適地にピッタリと収まりました。

というより本当は逆で、島に可能な限り大きな滑走路を建設したら、このサイズになった。

ということではないかと思います。

現在でもそうですが、太い滑走路が2本あると、本当に「飛行場の島」という感じですね。

オーバーランしてしまうと即海水浴ですからパイロットはプレッシャーではないでしょうか。


戦後は進駐を経て1968年に返還され、
 
現在では海上自衛隊厚木基地所属の硫黄島航空基地の隷下に「南鳥島航空派遣隊」があり、
 
この「南鳥島航空派遣隊」が南鳥島飛行場及び関連施設の維持管理、
 
飛来する航空機への燃料搭載、物資の搬出入等を実施しています。
 
国土交通省の南鳥島の概要というサイト(下記リンク参照)に、この島と飛行場について分かりやすくまとめられています。
 
オイラが島に行ったらこんな写真が撮りたいという写真が載っていますので、興味のある方は見てみてください。

 


南鳥島への人員、物資の輸送にこれまで使用されてきた航空機は自衛隊のYS-11,C-1,C-130で、

厚木基地、入間基地からの出発となるようですが、直線距離で厚木から1,870km、入間から1,900kmもあります。

C-130は足が非常に長いので問題ないのですが、YS-11は満載状態だと1,000km程度しか飛べないため、

途中で給油する必要があります。

地図で確認すると分かりますが、南鳥島は文字通り"絶海の孤島"であるため、

途中で給油できるのは硫黄島しかなく、かなり遠回りを強いられることになります。

某サイト様にタイムテーブルが出ていました。

YS-11は08時に厚木基地を離陸、11時ごろに硫黄島で給油をし、15時ごろ南鳥島に着陸する。
C-130は11時に厚木基地を離陸し、14時30分ごろ南鳥島に着陸する。

貴重な情報ですね~。

C-130は南鳥島まで直行することが可能なため、約3時間30分の所要時間で到着なのですが、

給油のため大回りするYS-11は約7時間ですから、2倍時間がかかることになります。


      東京都・南鳥島飛行場      

・海軍南鳥島航空基地 データ
設置管理者:海軍
種 別:軍用飛行場
所在地:東京都‎小笠原村‎南鳥島‎
座 標:N24°17′23″E153°58′45″
滑走路:1,200mx200m(11/29)、1,300mx300m(05/23)?
(座標、方位はグーグルアースから)

・南鳥島飛行場(現在) データ
設置管理者:防衛省
3レター:MUS
4レター:RJAM
種 別:軍用飛行場
所在地:東京都‎小笠原村‎南鳥島‎
座 標:N24°17′23″E153°58′45″
標 高:7m
滑走路:1,372m×44m
磁方位:05/23

沿革
1936年 海軍大演習に合せて飛行場建設
1945年 09月 米国極東軍進駐
1952年 サンフランシスコ条約により、米国の正式軍政下に入る。
1968年 返還。海上自衛隊南鳥島航空派遣隊編成

関連サイト:
国土交通省/南鳥島の概要 (pdf) 


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コメント 8

鹿児島のこういち

ほんとに三角ですね。珊瑚も三角に広がってますね。海の中から見たら、でっかい山の山頂なんでしょう(*゚▽゚*)平でよかったねo(^▽^)oレギくわえて周囲を潜ってみたいですヽ(´▽`)/
by 鹿児島のこういち (2014-08-06 09:49) 

an-kazu

コレがホントの
「魔のトライアングル」
なのだ(*_*)☆\バキ!

どうしてでしょうね(´ε`;)ウーン…
by an-kazu (2014-08-06 22:10) 

me-co

よく台風情報なんかで出てくる島ですね…はぁ~こういう形をしてるんですか。
不思議で変わってますねぇ。海抜も低いとか。高波が来たら、ずぶ濡れじゃないですか。それでも駐在し続ける理由を思うと頭が下がります。

・・・ところで、何となくイタイ会社だなぁ思ってた、某S社が某A社の某超大型機の導入キャンセル問題で揺らいでますねぇ~
とりさんのディープでアツい論評に期待してます(そのうち記事にするでしょ?と勝手に思ってます。スミマセン^^;)
by me-co (2014-08-06 23:07) 

とり

皆様 コメント、nice! ありがとうございますm(_ _)m

■鹿児島のこういちさん
>山頂
グーグルアースで見てみたら、本当にそんな感じでした。
5,000m超の海底にポコポコと他にもたくさん山があって、
その中の1つがたまたま海面に少しだけ顔を出した感じです。
大自然の気まぐれですね~。
>レギくわえて
きっとキレイなんでしょうね^^

■an-kazuさん
まさかあの魔の~がココにあったとは知りませんでした。
ちょっと友達に自慢してくる!
=(⊃゜Д゜)⊃

■me-coさん
一連の小笠原の飛行場記事を作ってから、気象情報等の「小笠原」という言葉に耳が反応するようになりました。
高波が来たらきっとずぶ濡れですね。
>某S社
成田からの完全撤退を表明し、事実上海外路線断念か。
とニュースでやってましたね。
非常に興味をもって推移を見守っております。
今回の問題については、S社とA社のどちらが被害者なのか、
どっちの言い分がもっともなのか、オイラよく分かってません。

これは今回の問題に限らず、当ブログの記事全体のことなんですが、
巷で溢れている情報をなぞるだけの、単なる劣化コピー記事は作るつもりないんですよ。
もしも何か興味深い論点が見つかったら記事にしようと思ってます。
記事にならなかったら、「とりは何も見つけられなかったんだな」と思って下さい^^;
今は、外国のLCCが日本の国内線を飛ばしていることについて記事にしたいなあ。
と思っています。
me-coさんが以前何度か仰っていた、「運輸業界はそもそも保護産業だ」に絡む話ですね。
by とり (2014-08-07 05:25) 

ジョルノ飛曹長

ゲームでこの島の上で空中戦を展開した事があります。
不思議な三角島ですよね。^^
by ジョルノ飛曹長 (2014-08-07 23:54) 

とり

■ジョルノ飛曹長さん
おお、そんな経験が!
確かに不思議な形ですね。
by とり (2014-08-08 05:30) 

ガーゴイル

南鳥島は本当は占守島より東にある。
by ガーゴイル (2020-12-16 09:42) 

とり

■ガーゴイルさん
コメントありがとうございました。
by とり (2020-12-17 06:57) 

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