北海道・帯広第一飛行場掩体壕 [├場所]
2016年7月訪問 2021/12更新
撮影年月日 1944/11/04(昭19)(X2 C2 63)■
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)
北海道帯広市にある「帯広の森」。
ここに帯広第一飛行場当時の掩体壕が一基現存しています。
(説明版から) 掩体壕(えんたいごう)このコンクリートの塀は、第2次世界大戦中に建築された、戦闘機を敵から隠すための倉庫で「掩体壕」といいます。全国各地には、大きさや形状の様々な掩体壕が残っていますが、この掩体壕は戦闘機1機を隠すためにつくられたものです。当時、この近辺には同形の掩体壕が全部で46基、それとは別に大きな掩体壕も7基、現在の十勝飛行場を囲むように南東に存在しており、それぞれの戦闘機が誘導路を通って飛行場内の滑走路から飛び立っていきました。現在、この帯広の森の中で確認できている掩体壕はこの1基のみです。
説明版に掩体壕群の写る当時の航空写真と、現存する掩体壕がどれなのか、示されています。
2013年、ここに間伐材を使用した赤い戦闘機のオブジェが展示されたとのことで、オイラも見れるかしらん。
と思っていたのですが、2015年末に撤去したようです。
一足遅かったです。
(ググると展示していた当時の写真がたくさん出てきます)
帯広第一飛行場の掩体壕群についてググってみると、「現存する掩体壕に屋根はないけれど、当時は有蓋掩体壕だった(らしい)」
としているサイトが散見されます。
ですが、戦中の日本陸軍撮影の航空写真、戦後に米軍が撮影した航空写真を見ると、オイラには
「ん~。。。無蓋っぽいなあ」と見えます。
仮にこれが有蓋だったとして、説明版にあるようにまさに「塀」のように壁を真っ直ぐ立ち上げる形式って、
当時の小型有蓋掩体壕の規格にあるんでしょうか??
地面から山みたいになだらかな傾斜がついている形式しか見たことないんですが。。。
北海道・帯広第一飛行場掩体壕
所在地:北海道帯広市南町南7線
座 標:N42°53′28″E143°08′54″
標 高:84m
(座標、標高はグーグルアースから)
うーん、確かに無蓋に見えますが・・・
by an-kazu (2016-11-08 22:43)
■an-kazuさん
an-kazuさんも無蓋に見えますか。
実際のところどうなんでしょうか。。。
by とり (2016-11-10 06:51)
初めまして
この掩体壕には、屋根の一部としてか、鉄骨がビスうちされていましたが、取り払われました。他のよく見る壁も屋根もコンクリのタイプではないようです。
周辺の掩体壕はすべて土でU字(馬蹄形)で、このコンクリの掩体壕も土で覆われていたそうです。
航空写真からは、コンクリも土製も区別できず、無害に見えます。
鉄骨の話と土で覆われていた話は、矛盾します。真相はよくわかりません。
凸型の底辺のない形の掩体壕は、全国の他の地域にもあるのですか?
by お名前(必須)poteto (2018-08-10 09:36)
■potetoさん いらっしゃいませ
せっかくコメント頂いたのですが…オイラ読解力無くて、以下の意味が分かりません^^;
お手数で申し訳ないのですが、もしよろしければトリでもわかる位、詳しく書いてもらえるとありがたいです。
>他のよく見る壁も屋根もコンクリのタイプではないようです。
→どの壁、屋根を指しているのでしょうか?
>鉄骨の話と土で覆われていた話は、矛盾します。真相はよくわかりません。
→何がどのように矛盾しているのでしょうか?
>凸型の底辺のない形の掩体壕は、全国の他の地域にもあるのですか?
→「凸型の底辺のない形」とは、「底辺の形は凸型以外にも何かあるのか」ということでしょうか?
by とり (2018-08-11 05:28)
トリさん こんにちは。
早速の返信ありがとうございます。わかりづらい表現で申し訳ございません。もう一度書きますね。通して書き直すより質問に答えた方がよいと思い、分けて書きます。
「>他のよく見る壁も屋根もコンクリのタイプではないようです。
→どの壁、屋根を指しているのでしょうか?」
→→有蓋掩体壕は、ネットを見る限り、コンクリート製のかまぼこ形掩体壕が多いようです。第一帯広飛行場に残る掩体壕も、ビスうちした鉄骨を見たという証言があり、鉄骨を支えにした屋根をつけた有蓋掩体壕であった可能性があります。しかし、かまぼこ形とはタイプがちがいます。
「>鉄骨の話と土で覆われていた話は、矛盾します。真相はよくわかりません。
→何がどのように矛盾しているのでしょうか?」
→→コンクリート製の掩体壕も土で覆われていたので、航空写真からは、コンクリート製なのか土製なのか区別できず、どちらも無蓋掩体壕に見えます。屋根があった可能性と上空から無蓋掩体壕にみえるということは矛盾します。
「>凸型の底辺のない形の掩体壕は、全国の他の地域にもあるのですか?
→「凸型の底辺のない形」とは、「底辺の形は凸型以外にも何かあるのか」ということでしょうか?」
→→上空から見ると「底辺のない凸型に見える掩体壕」は、帯広の他にも残っているのですか? あるとすれば、無蓋ですか?有蓋ですか?
by ポテト (2018-08-11 10:21)
■potetoさん
返信ありがとうございます。
おかげ様で趣旨理解致しました。
お手数お掛け致しましたm(_ _)m
>上空から見ると「底辺のない凸型に見える掩体壕」は、帯広の他にも残っているのですか? あるとすれば、無蓋ですか?有蓋ですか?
掩体壕について、キチンとした資料を目にしたことがなく、
以下飽くまで「オイラが見た範囲では」の話になりますが、
残っています。
海軍型の有蓋掩体壕です。
ザッと調べた範囲では、美保、高知、松山、佐伯、宇佐、赤江、笠野原があります。
以下拙記事からで恐縮ですが、陸軍型と海軍型掩体壕比較です
・海軍型掩体壕(高知、松山)
https://1901rjtt-to-roah.blog.so-net.ne.jp/2008-07-20
https://1901rjtt-to-roah.blog.so-net.ne.jp/matuyama-entaigou
・陸軍型掩体壕(新田原、調布)
https://1901rjtt-to-roah.blog.so-net.ne.jp/nyuutabaru_airfield
https://airfield-search2.blog.so-net.ne.jp/2012-04-30
by とり (2018-08-11 13:53)
トリ様
記事のリンク示してくださりありがとうございます。
入り口側側臆面からかまぼこ形に見えるものも、尾翼を納める部分が狭くて大丈夫ということで上空から見ると「底辺のない凸型に見える掩体壕」なのですね。
では、無害掩体壕で、帯広のように壁の形が上空から見ると「底辺のない凸型に見える掩体壕」はご覧になったことがありますか?
馬蹄(U字・コの字)型の土製のものは見たことがあるのですが・・・・
by poteto (2018-08-11 14:33)
■potetoさん
そういうタイプのものは見たことがないです。
帯広第一の掩体壕、オイラ個人は無蓋ではないかと考えているのですが、
有蓋にしろ無蓋にしろ、まるで屏風のように壁面が立ち上がっている時点で、
当時の日本軍が造った掩体壕としては、非常に珍しいタイプと思います。
こんな掩体壕他では見たことないです。
by とり (2018-08-11 15:07)
トリさん
ありがとうございました。
帯広空港のタイプの掩体壕が他にもあれば、設計図、製造時期や方法がわかるかなと思ったので残念です。帯広空港の土製掩体壕造営は昭和17年から19年と推測していますが、コンクリート製はその前か同時期か、謎のままです。
珍しいタイプなら、手がかりが残っていても良さそうなのに・・・・まだ巡り会っていません。
掩体壕の調査は、以下のロタコの調査が本格的だと思います。ここにあるのは、かまぼこ形とも、上空から見ると「底辺のない凸型に見える掩体壕」でもないですが。
第13集 戦争遺跡ロタコ(御勅使河原飛行場跡) - 南アルプス
https://sitereports.nabunken.go.jp/files/attach/5/5641/4092_1_ロタコ御勅使河原飛行場跡.pdf
by poteto (2018-08-11 15:47)
■potetoさん
お役に立てずすみません^^;
当基地掩体壕のナゾについて解明しましたら、是非教えてください。
リンク先もありがとうございます。
実はこのサイトを参照して現地にお邪魔しております。
確かにここまで調査するのは非常に珍しいですね。
https://1901rjtt-to-roah.blog.so-net.ne.jp/rotako
by とり (2018-08-11 18:04)