六三二基地、小鯖秘匿飛行場跡地 [├国内の空港、飛行場]
2015年10月訪問 2022/1更新
撮影年月日1947/03/18(USA M124 8)■
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)
山口県防府市から北上して山口市宮野駅へと伸びる国道262号線。
その真っ直ぐに走る国道に沿うようにして、山口市下小鯖にあった旧海軍の「六三二基地、小鯖秘匿飛行場」。
上の航空写真にうっっすらと滑走路の地割が写っています(赤の矢印のあたり)。
その通りに引いてみたのが上図です。
様々な資料で滑走路の長さは600mとなっており、作図して長さを測ってみたところ、586mでした。
資料通りだとすると、南北どちらかがもう少し長かったのだと思います。
来るべき本土決戦の際、練習機を使用した特攻作戦を実行するために計画した飛行場の1つでした。
付属の廠舎、塹壕、随道の掩体、滑走路は学徒を動員し突貫工事で造られたのだそうです。
滑走路は完成しましたが、ここから特攻機が飛び立つことはありませんでした。
■防衛研究所収蔵資料「海軍航空基地現状表 内地之部 呉鎮守府航空基地現状表」
の中で、当飛行場について一部次のように記載がありました。
基地名:小鯖 建設ノ年:1945 飛行場 長x幅 米:600x30砂利敷 主要機隊数:小型 主任務:発進 隧道竝ニ地下施設:工事中 其ノ他記事:離着陸概ネ一方向
■防衛研究所収蔵資料「昭和二十年 各航空基地平面図 岩国、呉、福山、長野、大浦、竹ノ下 等」
に当基地の大判の青図がありました。
図面の右上には、「施設名称 第六三二基地 見取平面図 縮尺 五千分之一」と大書してあり、
滑走路には、「滑走路30Mx600M砂利敷」と記されていました。
小鯖基地って、六三二って名称がついてたんですね。
■「航空特攻戦備」第2期 として以下記載がありました(下記リンク参照)。PUTINさんから情報頂きましたm(_ _)m
方面 呉
牧場 小鯖
滑走路 三〇×六〇〇
縣郡村 山口、吉敷 小鯖村
記事 八月末既成
赤マーカー地点。
この道路は滑走路の地割が残っているっぽいです。
青マーカー地点。
恐らくここから真っ直ぐの国道からほんの少し西に逸れながら滑走路があったはず。
山口県・六三二基地、小鯖秘匿飛行場跡地
設置管理者:海軍
種 別:秘匿飛行場
所在地:山口県吉敷郡小鯖村(現・山口市下小鯖)
座 標:N34°06′39″E131°32′04″
標 高:69m
滑走路:600m×30m? 砂利敷
方 位:16/34
(座標、標高、滑走路長さ、方位はグーグルアースから)
関連サイト:
「航空特攻戦備」第2期(22コマ)■
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この記事の資料
防衛研究所収蔵資料「海軍航空基地現状表 内地之部 呉鎮守府航空基地現状表」
防衛研究所収蔵資料「昭和二十年 各航空基地平面図 岩国、呉、福山、長野、大浦、竹ノ下 等」
あんなところにも飛行場を作っていたのですね。
もし出来ていたら海から離れてるので、襲われる心配もなかったでしょうね。
by miffy (2016-04-25 14:24)
■miffyさん
おお、土地勘アリなのですか。
本当にビックリするような場所に造りますね~。
by とり (2016-04-25 20:14)
撮影技術によるのでしょうか?
なんだかルクラのようにも見えます@@;
ビックリするような所に造るということは共通していますが、
そう見えるというのは、わたくしの感性がおかしいのかもしれません(◎。◎ξ)
by me-co (2016-04-25 20:27)
■me-coさん
me-coさんの感性がおかしいということはないと思います。
ん~、なんというか、川沿いの僅かばかりの平地にポツリポツリと
発展していった。という感じでしょうか。
うまい返しができず、すみません。
by とり (2016-04-26 19:01)