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朝鮮・済州東飛行場跡地(推定) [└日本統治時代の飛行場]

   2024年10月 記事作成(未訪問)  



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前記事の続きです。

日本陸軍済州島飛行場(現・大韓民国済州国際空港)の東約10kmに、日本陸軍の「済州飛行場」がありました。

【제주국제공항 일본 육군】(済州国際空港 日本陸軍)で検索すると、

「済州国際空港は、元々日本陸軍が建設した飛行場である」

と記したハングルのサイト様はいくらでも見つかるのですが、その多くが

「日本陸軍は続けて、済州飛行場も建設した」と記しています。

例えばその中の1つにはこうあります 

「1945年初めには済州市朝川邑新村里に3番目の飛行場である俗称ジンドル飛行場建設が始まった。済州東飛行場と命名されたこの飛行場の竣工時期は把握されないが、同年4月中旬に第2滑走で工事をした。」(Google翻訳・以下同様)

「3番目の飛行場」とありますが、多くのハングルサイト様が済州島に建設された日本軍飛行場について、

陸海の区別をつけず、とにかく建設された順番でカウントしています(詳しくはリンク先のサイト様をご覧ください)。

①1933年 島の南西端に建設された海軍済州島航空基地
②1942年 陸軍の済州島飛行場(現・大韓民国済州国際空港
③1945年 陸軍の済州東飛行場(←今ココ)

サイト内に、済州東飛行場の地名が出ており、調べてみると、

この地名は済州飛行場(現・済州国際空港)の東側に位置しています。

ところで、上に貼った図は前記事の使い回しなんですが、

済州島の中央北側に井桁マーク(飛行場記号)が2つ並んでいますね。

西側の井桁マークは〇で囲われていて、これは注釈によれば「既設飛行場」であることを示しており、

東側の〇で囲われていない方は、昭和20年6月中旬時点で「新設(設定中を含む)」とあります。

地元サイト様情報ですが、済州飛行場は1942年に設置され、済州東飛行場は1945年初めに建設が始まったとあり、

これは図の2つの井桁マークの並び、それから〇のあるなしと合致しています。

ということでオイラとしましては、上の図の赤矢印で示した〇で囲われていない方の井桁マークが、

「済州東飛行場」なのだと思います。

済州東飛行場に関する軍作成の資料で見つけることができたのは、実はこれだけで、

後は全て地元サイト様の情報です。

済州東飛行場関連の地元サイト様で特にご紹介したい記事があります 

無断転載禁止のため内容をかいつまみますと、

「済州東飛行場の近くにあるコンクリート製建屋が飛行場の付属施設と推定される」というものです。

記事には建屋の内外を撮影した写真が掲載されており、これは

先頭のグーグルマップの紫マーカー地点にある建物のことだと思います。
(記事にある写真と住所、グーグルマップとストリートビューで確認)

また、当記事では東飛行場のあった場所についても記しています。

なかなかきちんと場所を特定できないのですが、

恐らく先頭のグーグルマップの作図の辺りではないかと。

滑走路の長さ、方向が不明のため、一応1,000mx100mにしてあります。

情報をお待ちしておりますm(_ _)m


 


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「目次「機密作戦日誌(乙綴) 昭和20年4月 第17方面軍参謀部作戦班」」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C13070050800、機密作戦日誌(乙綴) 昭和20年4月(防衛省防衛研究所)→ダウンロード→電報文起案・訳文綴 昭和20年4月(3)→15,16コマ


第二滑走路及びこれに関連する誘導路、掩体10の整備を一時中止し、新たに秘匿飛行機繋留地20機分追加せよ

という内容ですが、東飛行場に第二滑走路の整備が進められていたのですね。


この東飛行場の顛末について取り扱っている複数の地元サイト様に共通しているのは、

「建設の進められた東飛行場であったが、既に米軍に場所がバレているため、工事を中断し、

内陸に秘匿飛行場を建設することとなった」

というものです。


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「表紙「機密作戦日誌(乙綴) 昭和20年6月 第17方面軍参謀部作戦班」」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C13070052400、機密作戦日誌(乙綴) 昭和20年6月(防衛省防衛研究所)→ダウンロード→電報文起案・訳文綴 昭和20年6月(3)→31コマ


これは、東京から築参謀長宛 6月16日「済州島の戦備強化に関する件」の一部です。

(「築参謀長」の「築」は、朝鮮を担当する第17方面軍の通称号/略称)

地元サイト様にある通り、「東飛行場工事中止」とハッキリ指示していますね。

ということで、続きます。




黄色マーカー地点。

地元サイト様に、「滑走路跡は現在往復4車線の道路になっている」とあったので、それらしい場所。




     朝鮮・済州東飛行場跡地(推定)         
済州東飛行場(推定) データ
設置管理者:日本陸軍
種 別:陸上飛行場
所在地:大韓民国 済州特別自治道 済州市 朝天邑
座 標:33°31'25.4"N 126°36'24.1"E?
標 高:30m?
滑走路:1,000mx100m?
方 位:05/23?
(座標、標高、方位はグーグルアースから)

沿革
1945年 建設/中止

関連サイト:
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