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高知練兵場着陸場跡地 [├国内の空港、飛行場]

   2016年6月訪問 2021/12更新  

無題0.png
1947/10/11(USA R518-4 25)  
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)


高知県高知市にあった「高知練兵場(第四十四連隊練兵場)」。

この練兵場内に着陸場が設定されていました。

■防衛研究所収蔵資料:「昭和10年11月 刊行 中国及四国地方不時着陸場 水路部」

の中に当着陸場の地図があり、先頭のグーグルマップはそこから作図しました。

同資料の情報を以下引用させて頂きます

高知練兵場(昭和10年6月調)
高知県土佐郡朝倉村(高知市西南西方約5粁)

着陸場の状況
高さ 平均水面上約7.5米。
広さ及形状 本練兵場は長さ東西約400米、幅南北約300米の略方形地に
して着陸地域は図示の長さ東西約350米、幅南北約50米の細長き長方形地区
なり(付図参照)。
地表の土質 尋常土。
地面の状況 練兵場は元水田地なりしを尋常土を以て積土の上地均せし地
域にして傾斜なき概して堅硬地なり・全面に芝を生ず・着陸地域及其の付近一
帯は平坦且堅硬地なり・平坦地なると地表土質との関係上排水稍不良なるを以
て降雨長期に亙るか或は大雨の際は水溜を生じ又霜解け期には諸処稍泥濘と為
ることあるも大なる支障なしと言う。
場内の障碍物 着陸地域内にはなし・場の北側西半部に高さ約1.7米の體
操用障碍物あり・南側東部に高さ約0.8米の堆土あり・南西隅地域一帯は高さ
0.7乃至7米の丘陵性堆土等を構築しある歩兵既設陣地なり・西側北部に高さ
約0.8米の堆土あり。
適当なる着陸方向及着陸上注意すべき点 西・着陸地域狭小且其の北西至
近に高地を控ゆるを以て着陸方向は西、離陸方向は東のみとす・着陸地域の東
方場の東端に在りし白楊樹並木は伐採しあり。
其の他
嘗て本練兵場にて軽飛行機の観覧興行飛行作業行われたることあり又甲式四型
戦闘機及民間機「アンリオ」の着陸せしことありと言う。
(終)
  

■「航空年鑑昭和15年」大日本飛行協会編(昭和16年発行)「學校グライダー部一覽」(昭和15年10月現在)

の中で、「高知縣立高知工業學校(当時)にグライダー部があり、第四十四聯隊練兵場を滑空場として使用していた」

とありました。

この情報はアギラさんから頂きました。アギラさんありがとうございましたm(_ _)m

DSC_0003.jpg

赤マーカー地点

現在はすっかり住宅、店舗が立ち並んでいます。


 

      高知県・高知練兵場着陸場跡地     

高知練兵場着陸場 データ

設置管理者:陸軍
所在地:高知県土佐郡朝倉村(現・高知市若草町)
座 標:N33°32′38″E133°29′17″
標 高:7.5m
着陸場:350mx50m
方 位:09/27
(座標、方位はグーグルアースから)

沿革
1940年10月現在 滑空練習場として使用

関連サイト:
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この記事の資料:
「航空年鑑昭和15年」大日本飛行協会編(昭和16年発行)「學校グライダー部一覽」(アギラさんから)
防衛研究所収蔵資料:「昭和10年11月 刊行 中国及四国地方不時着陸場 水路部」


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