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志摩水上機飛行場跡地(中日本航空) [├国内の空港、飛行場]

   2015年10月、2016年6月訪問 2021/12更新  


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撮影年月日1963/11/01(昭38)(KK6313X C3 23) 
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)


三重県志摩市の的矢湾に1961年、中日本航空が名古屋-当「志摩水上機飛行場」-串本を結ぶ便を開設しました。

三重県立図書館に問い合わせをしたところ、返答を頂きましたので、抜粋して記させて頂きます。

『磯部郷土史』磯部郷土史刊行会/編集・発行1963 「第十一篇 交通通信 第三章 航路」p332-333「6 航空路の開設」中日本航空による航空路の開設について、認可や実施曜日、旅客運賃などが記載されていますが、航路は「名古屋‐志摩(渡鹿野)‐串本」と表記され、それ以上の詳しい記載がありませんでした。しかし「(7)集合場所-渡鹿野桟橋志摩営業所」とあり、発着場は渡鹿野島にある桟橋周辺であったことがうかがえます。この桟橋については『ゼンリンの住宅地図鳥羽市志摩郡』善隣出版社1972 の渡鹿野島の部分を確認しましたが、場所を特定できませんでした。

『渡鹿野郷土誌』渡鹿野郷土誌編纂委員会/編集 渡鹿野区2010
「交通編 第二章 海上交通」
p252「航空路」昭和36年1月から名古屋・渡鹿野・和歌山県串本間で運航開始した旨。

『阿児町史』阿児町役場企画環境課/編集 阿児町役場企画環境課1977L3
p716「阿児町年表」の中に「昭和35(1960)6 中日本航空、賢島‐木本間定期航空就航」とありますが本文中には記述がありませんでした。

以上の点から、中日本航空の志摩での発着場所は、渡鹿野島の桟橋である可能性が高いようです。

三重県立図書館様、ありがとうございましたm(_ _)m 

その桟橋の具体的な場所は不明なのですが、当時の航空写真で見ると、

渡鹿野島の北、西側は養殖用の筏が取り囲んでおり、島の南東側には幾つも桟橋があり、養殖用筏もないことから、

ここのどこかに水上機が発着していたのではないかと思います。

余談ですが、ここ的矢湾で獲れる養殖カキは「的矢かき」というブランドなんだそうですね。

三重県立図書館様には、ここには挙げていないだけで、他にも様々な文献を丁寧に当たって頂いたのですが、

これ以上の具体的な情報は出てきませんでした。

DSC_0102.jpg

渡鹿野島の桟橋付近。

ここに水上機が来ていたと思うのですが。。。


      三重県・志摩水上機飛行場跡地(中日本航空)     

志摩水上機飛行場(中日本航空) データ

設置管理者:中日本航空
種 別:水上飛行場
所在地:三重県志摩市磯部町渡鹿野
座 標:N34°21′49″E136°52′47″
(座標はグーグルアースから)

沿革
1960年    中日本航空、賢島‐木本便開設
1961年01月 中日本航空、名古屋-渡鹿野-和歌山県串本便開設

関連サイト:
ブログ内関連記事    

この記事の資料:(全て三重県立図書館様から)
『磯部郷土史』
『ゼンリンの住宅地図鳥羽市志摩郡』
『渡鹿野郷土誌』
『阿児町史』


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