八丈島、三宅島・3 [■旅行記]
4:30 日の出を見に海岸へ
4:46
4:46
7:15 朝食
ルームキーでゲソ。
今日はこのあと10時出港の船で三宅島に渡ります。
港まで徒歩10分だからこれでよかろうと考え、9:20 部屋を出た。
宿のおばさんにチェックアウトを告げると、
「エッ! お客さん今日の船で帰るの? 出港早まってるよ?」と言われましたΣ(゚Д゚;)
出港は20分早くなって、9:40らしい。余裕だと思っていたのにコリャ大変! 港に急げ!=(⊃゜Д゜)⊃
9:30 早足で港到着。
船は接岸していて、桟橋から乗船するスロープも設置してあるのですが、扉が閉まっていて船内に入れません。
そしてオイラの前に1人おねーさんがやはり乗船できずに何事か押し問答してました。
事情はよく分からないのですが船員さん曰く、
「このままでは乗せられないのでターミナルで手続きして下さい」とのことで、
おねーさんはターミナルに走っていったのでした。
オイラも同じこと言われやしないかしらん。とヒヤヒヤだったのですが、
船員さんにチケットを見せると、ドアを開けてくれて無事乗船できたのでひとまずホッ。
ターミナルまでは結構離れているけどおねーさんは大丈夫かしらん。
ガラガラの二等和室。
(カーペットだけど)
こんな感じできっちり区分けされています。
1人分の領地は約180cmx70cm。
9:40 出港。サラバ八丈島。
本当に定刻より20分早く出ました。おそろしや
さっき船員さんと問答していたおねーさんからどこまで行くのか尋ねられました。
おねーさん無事乗船できて良かったね。
おねーさんは今朝御蔵島から乗って、東京に戻るのだそうです。
なんでも台風の影響で出港が早まったらしいです。
実は今回の旅行に出発する時点で台風は既に発生していたのですが、
はるか西方だったので問題なし。と思っていました。
台風はこの時点で石垣島に居たのですが、こんな彼方まで影響するものなんでしょうか??
因みにこの船は
東京(22:20)→三宅島(5:00)→御蔵島(6:00)→八丈島(9:20)→ここで折り返し↓
東京(20:50)←三宅島(14:20)←御蔵島(13:10)←八丈島(10:00) ←
という感じです。
おねーさんは御蔵島から東京に戻ると言っていましたが、
それなら本当はわざわざ6時の船に乗って八丈島まで来る必要はなくて、
13:10の船に乗ればよいのです。
そういえば、東京からの下り便に乗った時も、
「御蔵島からご乗船で竹芝まで行かれるお客様、八丈島で船内清掃をしますので、一旦客室から~」
という放送が入っていて、ドユコト?? と不思議だったのでした。
余談ですが、こちら■ に平成21年1月~12月 島別就航率が出ていました。
この表によりますと、
三宅島:年平均就航率91.8%、最低は1月の79.0%、5月~7月は100%、他の月はおおよそ80~90%
御蔵島: 年平均就航率66.7%、最低は1月の32.3%、5月~7月は80~90%、他の月はおおよそ50~60%
八丈島:年平均就航率90.7%、最低は2月の78.6%、4月~8月,11月,12月は90~100%、他の月はおおよそ80%
でした。
御蔵島が特に悪いですね。
御蔵島は特に「条件付」となることが多く、本当に欠航してしまうこともしばしば。
接岸するつもりでやってきたものの、現地係員が風や波の計測を行い、「無理」と判断すると、
そのまま次の八丈島に行ってしまうのだそうで、これを「八丈流し」と言うのだそうです。
八丈島まで流された船は、折り返して7時間後に再び御蔵島接岸にトライするため、
乗船のチャンスは朝と昼、1日に2回あることになります。
そのため、御蔵島から乗船する確率を上げるためには、朝から乗っておくという方法を取るのだそうです。
特に、波の状態が午後から悪化することが予想される場合この方法は有効です。
また、八丈島が欠航になってしまうこともあり、
御蔵島出港の時点で「八丈島は今日は無理」と判断されると、八丈島には行かずに、
御蔵島で折り返してしまうのだとか。
こうなると、この日の乗船のチャンスは朝しかありません。
御蔵島→竹芝の所要時間は7時間40分なので、朝6時に御蔵島を出港した船が八丈島に向かわずに、
そのまま竹芝に戻ってしまうとすると、御蔵島から東京行きの出港時間は13:10 だと信じ切っている人がいたとして、
その時間に港に行く頃には、もう竹芝入港間近なのです。
実際、予定変更に気付かず乗り遅れてしまう人は結構いるのだとか。
このように、御蔵島から乗船するのはとても大変なのですが、
御蔵島での下船も同様に大変です。
御蔵島に行きたい。と思って竹芝から乗った人がいたとして、
統計的に、その人が無事に朝6時に御蔵島で下船できる確率の非常に低い時期があります。
朝、御蔵島接岸が出来なかった場合、下船するつもりだった乗客はそのまま八丈島まで流されてしまう訳ですが、
折り返し便も御蔵島で接岸できなかった場合、船はそのまま東京に戻ってしまいます。
そのまま諦めて東京に戻れば全額払い戻しを受けることができます。
丸一日無為に過ごしてしまったことになるのですが、
「タダでクルージングが楽しめた♪」
御蔵島に行くにはこの位のつもりでいた方が良いのだそうです。
また、東京に戻って窓口で払い戻しの際、「また乗りますか?」と尋ねられるのだそうで、
一時間半後に出港する同じ船で再チャレンジすることもできるのだそうです。
また、朝も昼も接岸できなかった場合の裏ワザとして、次の三宅島で下船し、
そこからヘリや漁船をチャーターするという方法もあるのだそうです。
東京都の島でこんなことが日常的に行われていたとは(XДX) とビックリだったのでした。
なんだか随分脱線してしまいましたが、この船も「御蔵島、三宅島は条件付き」とアナウンスが。
このままどの島にも寄らずに東京に戻ってしまうかもしれないのです。
この調子では、無事三宅島で下船できたとしても、明日無事乗船できる保証もありません。
まあ今回は1日位なら余裕あるから平気か。
それにしても、東京湾からちょっと飛び出した島がこんなにリスキーだったとは。。。
超高級カップ麺(合わせ味噌)の昼食。
実はオイラには、船の出港時間と共にもう1つ、非常に気になることがありました。
今回の旅行前に調べていた時もそうだったのですが、三宅島のどの港に入港するのかハッキリしないのです。
船内に表示している航路図でも、三宅島には2つ港があって、それぞれの港から線が伸びています。
時間が空いていると思しき船員さんにその辺を尋ねてみました。
すると、「どの港を使うかは、その日にならないと分からない」。という答えが! (@Д@)
出港時間が早まる場合もあるので、事前に島内放送を流すのでそれで分かる。
昼前に三宅島の営業所に電話で尋ねても良い。
宿の人に明日の船で帰ると一言伝えておくのも良い。
とのことでした。なるほど~。
言われてみれば、八丈島でも宿のおばさんに「明日の船で帰ります~」と伝えておけば良かったのです。
13:30 「三宅島の条件解除。2時頃到着」とアナウンス。
14:00 三宅島三池港接岸
有毒ガスが流れる島だから、早速ガスマスク買わないと! (゚Д゚;≡;゚Д゚)
売店のおばさんにガスマスクのことを尋ねると、
「前は持ってきてたんだけどね。随分緩和になったから、観光協会にしか置いてないよ」
予約していたホテルからの迎えはなかったので港近くのレンタカーに電話。
すると、明日から予約で一杯なので、今日の営業時間の18時までしか貸せない。
今店に1人しかいないので港に迎えに行けない。
港から歩きだと40分位掛かる。とのことで、ここは諦めてもう一軒離れたレンタカー屋さんに電話すると、
普通車なら明日の昼までオッケー。でも港に迎えに行くまで40分掛かる。とのことで、ターミナルで待つことに。
夏休み前の平日だから。ということで完全に油断してました (;´Д⊂)
14:25
かめりあ丸行っちゃった。
また明日無事戻って来てね~ ノシ
港の隣はすぐ空港の敷地でした。
ごった返していたターミナル内は程なく誰もいなくなり、港の職員さんから声を掛けられたので、
レンタカー屋さんが迎えに来るまでここに居ても構わないか尋ねると、どうぞどうぞ。我々も引き上げるので、
トイレ脇のドアから出て下さい。と言われたのでした。
やがてエアコン、照明も切られ、港の職員さんも引き上げてしまい、
1人残されたターミナル内で読書をしつつ待ったのでした。
ぼっちで待っていると、思っていたより早くレンタカーのおばさんが。
車に乗せてもらい、レンタカー屋さんへ。
車中でガスマスクのことを訪ねてみると、
「ガスマスク持ってる人なんていやしない! 大袈裟!」
とのことで、そんなものわざわざ買う必要はまっっったくこれっぼっちもないと力説されました。
島内をぐるっと回れる一周道路も普通に一周できる。でも今日はちょっとガス臭かったのだそうです。
結構なスピードで飛ばしているのですが、下校中の子供たちに手を振ってました。
程なく車はガソリンスタンドへ。
ここもガソリンスタンドがレンタカー屋さんでした。
簡単な手続き後、
「明日13:00 にここに戻ってきてください。
給油して清算後港に送ります。
出港がうんと早くなる場合は電話します。」
と言われました。おお、心強い! 船員さんが言っていた通りでした。
レンタカー屋さん出発。
三宅島の空の便は1日1往復で、空港にヒコーキがいるのは、12:30-13:30 の間だけ。
今日はもうヒコーキがいってしまった後なのですが、出港がうんと早まることを考えて今日空港見ておこう。
位置関係の都合上、先ずはヘリポートへ。
丁度ヘリが離陸したところでした。残念!
品川ナンバーの警視庁パトカー。
その後17時で閉館の図書館に行ってみたのですが、特に成果なし。
16:30 図書館出発。三宅島空港見学。
夕日を撮りたかったけど、西側にはまた大量の雲が… orz
走っていたら、登山道の標識があったので上ってみることに。
ガスが怖いので一応室内循環に。
やっと一台の細路が曲がりくねっており、
脱輪したら絶対自力で抜けられなさそうな側溝が右にあったかと思うと左へ、と次々変化。
上った先の火口周回道路に入ると、すっかり濃霧に包まれてしまいました。
10メートル位から先が完全に真っ白で、車のボンネットのちょっと先からもう霞んでいる感じ。
今までいろんな濃霧の中を走りましたが、ロケーションも含めてこんなにコワイのは初めて。
恐る恐る走っていると、突然ぼうっとわナンバーの黒い軽が現れ、なんとかぶつけずにすれ違いました。
ビ、ビックリシタ~ (XДX)
今のはちょっとヤバかった。
…それにしてもこんな濃霧の中を走るなんて! なんて物好きな車だ! 危ないな~(-"-;)
本当はすぐにUターンしたかったのですが、そういうスペースがありません。
何度も切り返せばいけないこともないのですが、道路の真ん中でモタモタしていたら、また衝突の危険があります。
ということで随分道なりに走ったのですが、やっとなんか分岐に出ました。
分岐で車を停めて周りを歩いてみつ。
もう怖いので一刻も早く下界に下りたいのですが、下っている方の道は「ダンプ禁止」とか書かれてるし、
外周道路を先に進むのも怖いので、結構な距離になってしまうのですが、来た道を戻ることに。
相変わらず酷い濃霧です。
切り返しの際、よく見えないので、まだ下がれるかどうか車外に出たのですが、ガスが流れてやしないかとビビります。
そしてなんとかかんとか下界に戻ることができました。ふぅ。
18時を回っていたので、そろそろホテルに行くことに。まずはスーパーで夕食と朝食を調達。
予約したホテルは素泊まりのみだったのです。
入ったスーパーは、レジ内外を走り回る小さな子供にお客さんたちが親しげに声を掛けている雰囲気の店でした。
どの人も皆顔見知りで仲良さそうです。
総菜コーナーには新鮮そうな魚料理が充実してました。
買い物を済ませ、ホテルの駐車場に車を停めると、ご飯の入ったお茶碗を持ったおばさんが「何!? 何!?」
と興奮した様子で叫びながら飛び出して来ました Σ(゚Д゚;)
何が起きているのか、事情はよく分からないのですが、「…あの、予約していた『とり』でス…」と言うと、
「エッ! ウソッ!! 今日!? 本当に!?」
…本当です。
ここのホテルには自宅出発当日に電話で予約したのですが、対応してくれたのはおぢいさんでした。
そういえば予約の時、どうやって三宅島に来るか尋ねられ、八丈島から船で来ますと伝えると、
「八丈島。私八丈島好きですよ~」なんて話してくれたんだっけ。
「好きですよ~」でなんかそのまま予約の件は忘れられたっぽいです ^^;
レンタカー屋さんもそうなのですが、どうやって島まで来たかという話になり、
「八丈島から来ました」と言うと、必ず「八丈島の方ですか」と言われました。
複数の島を巡るのは珍しいということなんでしょうか。
おばさんは盛んに「ゴメンね~」を繰り返し、「ウチ、今食事は出してないのよ」
寝る所さえあればそれで十分ですから~。
幸い部屋は空いていて、「ウチはチェックアウトの時間とかないから。船の出る時間までゆっくりしてっていいからね」
とのことでした。
本日の夕食。スーパーで購入したアナゴのチラシ寿司と、
たこ焼き。
「ゴメンね~」とおばさんからおやつの差し入れ。^^;
夕食、風呂、洗濯、記録付けをして、
22:00 寝る
おやすみなさい。
(続きます)
朝日綺麗ですね。
ルームキー全部がゲソなんですか~
天候で日々時間やルートが変わるなんて大変ですね。
島の人はちゃんと把握しているってのがスゴいな~
by miffy (2013-10-09 22:53)
皆様 コメント、nice! ありがとうございます。m(_ _)m
■miffyさん
ルームキー、オイラもそう思ってたんですが、もしかしたら部屋によって違うかもしれません。
最初渡された時、あんまり生々しくてギョっとしました。
船の時間と港の変更は、島内放送が入るらしいのですが、
オイラはまったく気が付きませんでした。
by とり (2013-10-10 05:14)
ヴァンテアンクルーズという東海汽船がやっているランチクルーズに乗ったことがあるのですが、その時見ました、かめりあ丸。
抜港を八丈流しというんですか!
仕事や冠婚葬祭でなければ、八丈一往復も、東京往復も、乗り物好きとしてはアリ、でしょうが、地元民に言わせれば、何とかしてよ、ですね。
小さい船ではないのに、港も当日判断。
離島の足を安定的に確保するのがいかに難しいか、現場や住民の苦悩をうかがい知れます。
天候が安定しない時期に是非乗って、実情を知ってみたくなりました。
by takkun (2013-10-11 14:37)
■takkunさん
おお、見ましたか!
「抜港」という言葉は初めて知りました。
ちゃんと変換候補にも出る言葉ですねφ(..)メモメモ
ヒコーキのダイバートみたいなものですね。
特に「八丈流し」と呼ぶのは、やっぱり過去の歴史からきているんでしょうね~。
大東島と同様、こちらも火山島で海底から急激に突き出した島なので、
港湾整備が難しいという事情があるようです。
ネットで検索していたら、
「せっかく目の前まで来ているのに接岸できない、しかもそれが日常的に続くのは我々としても辛い」
というような船長さんの言葉がありました。
もし荒天時に乗りましたらレポ宜しくお願い致します。
by とり (2013-10-12 05:34)