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鹿児島県・沖永良部空港(えらぶゆりの島空港) [├国内の空港、飛行場]

   2024年4月訪問  



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撮影年月日1977/10/18(昭52)(CKU778 C5B 9) 開港から8年。1,200m滑走路
出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成。以下3枚とも)
(音が出ます。揺れが酷くてすみません。着陸は5:12~)


鹿児島県沖永良部島の北東に位置する沖永良部空港(えらぶゆりの島空港)。


■全国空港ウオッチングガイド
エアポートレビュー 1969年の開港から長らく1,200メートル滑走路とYS-11のコンビネーションで運用されてきた沖永良部空港だが、1998年度からサーブ340型機のペイロード制限緩和のためとDHC-8型機就航に備えた滑走路舗装強度強化が実施され、2005年度には1,350メートル滑走路が供用を開始した。日本エアコミューターの最後のYS-11運航は2006年9月30日、沖永良部発鹿児島行き3806便だった。

■福岡管区気象台要報(福岡管区気象台, 1982-03) 209p~
沖永良部空港 沖永良部測候所
SW風:山越え気流のため、風下側に弱いTURBが発生することがある。
台風や冬期の季節風の強風時を除けば、離着陸困難となった例はほとんどない。

地形および気象の概要
ア.空港は隆起サンゴ礁からなる平坦な島の北端に位置し、海抜28mである。
 空港の南西方になだらかな丘陵がひろがり、丘陵の高いところは246mである。
イ.気候は海洋性で、風向や気温の日変化は極めて小さく、風の局地性はほとんどない。


■沖永良部空港 回顧誌(昭和61年12月発行)

沖永良部空港の沿革
 沖永良部島は鹿児島から南に535kmの南西洋上に浮ぶ孤島(49.3km,面積94.51平方㎢)
年の平均気温22度、島の交通は海路にのみ頼る外ない状態でこれらの解消には航空路を開設、本
土との時間差を短縮し、島の発展を高めようと当時の町長、武田恵喜光氏の日夜献身的な御努力と国
頭地区住民の空港立地に対する絶大なる御理解と御協力をいただき、奄美群島振興特別措置法に基
づく事業として整備事業が進められた。
 又、島民御一同様の空港立地に対する意欲的な願望が適えられた。

昭和40年度空港立地調査開始
昭和41年3月14日 飛行場設置許可申請
昭和42年3月16日 空港設置に関する公聴会
昭和42年6月15日 空港設置許可
昭和42年7月 4日 工事に着工
昭和44年3月11日 工事が完成
昭和44年4月21日 大阪航空局沖永良部空港出張所開設
昭和44年5月 1日 供用開始 (開港)

 当時の東亜航空株式会社(現東亜国内航空)のDH114ヘロン機が奄美大島と沖永良部島間に
不定期便として運航が開始された。その後は同社の機種はYS-11型機となった。

 昭和47年2月11日
 沖永良部←→鹿児島空港間に奄美経由の定期便の開始を経て鹿児島直行一往復、奄美経由一往復の
計2往復4便の就航をみるに至った。
 昭和49年1月3日 航空保安施設としてNDBが誕生
 昭和49年8月30日 VOR TACAN誕生
 空の燈台とも呼ばれる施設が誕生、それぞれ供用開始された。
 昭和51年8月1日 進入角指示燈 末端識別燈 供用開始
 航空機の離着陸に必要な進入角指示燈(VASIS)及び末端識別燈(REIL)航空機に進入
方位を指示する閃光燈(瞬間的に煌く光を出す)が設置され、供用開始、航空機の安全運航に大き
く関与された。
 鹿児島、沖永良部間2往復4便、奄美、沖永良部間に一往復就航となった。
 昭和54年8月10日 南西航空 初就航
 与論経由那覇空港、毎週月・水・金、運航両県の交流を共に深め、経済の発展に寄与している。
 昭和54年10月3日 空港管理事務所新設
 昭和54年10月29日 照明制御操作盤移設
 昭和54年10月30日 移転
 航空代理店内での空港管理業務も終止符を遂げた。
 昭和56年8月20日 滑走路嵩上工事(グルーピング)
 昭和58年12月10日 日本エア.コミューター初就航

 赤字に悩む東亜国内航空の奄美路線、二地点間旅客輸送(不定期航空運送事業)として、奄美空
港を拠点に喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島を日本エア.コミューター株式会社(東亜国内航
空と地元14市町村の出資、第三セクター方式)がドルニエ228-200型19人乗りの小型機
で運行開始、昭和59年度の利用率は58.5%、60年度は52.0%上々のスタートである。

 昭和58年12月23日 予備発電設備工事着工
 進入角指示燈及び末端識別燈に対する予備発電(商用停電時)設備の建設が進められた。
 昭和59年2月20日 工事完成
 昭和59年2月22日 試験終了
 昭和59年5月2日 供用開始
 商用停電時の予備発電として航空機に対する離着陸の安全運航に大きく甦る。

 
 沖永良部は農業の島。空港周辺はさとうきび畑が多い。製糖期シーズン(12月20日より明年
の4月10日頃まで)に入ると、昔と違って収穫したきびを吊上げクレーンで積荷して、工場に搬
入する。沖永良部経済を支える大事な産業である。これまでは航空機が進入寸前吊上げクレーンを
使用していた場合もあった。これは管理者としては、とても厳しい仕事である。私も空港周辺地主
の方なり、地区担当員に説明かたがたお願いにあがる。定期便の月ダイヤ表を配布して、航空機の
到着時間帯をはずし、朝夕積荷するよう協力願っている。説明文とは次のとおりである。「運輸省
航空法第2条第8項第9項の規定によると、滑走路標点より高さ45米・半径1,800米が水平表
面とされています。水平表面とは航空機が着陸の際衝突を避けるために、一定の場周経路を旋回し
て進入するので、その安全を確保するために必要な空域です。又、航空機が進入着陸寸前にクレー
ン車を使用していると転移表面にかかります。着陸帯中心(標点)より航空機の進入両方向それぞれ
600米、高さ45米となっています。転移表面とは、航空機が着陸のため進入を誤った時、脱出
の安全を確保するため必要な安全地帯となっています」。このように協力を戴き、今後のジェット
化に対し、滑走路の拡張問題も抱え、地元の皆様とは仲よくして行かなければならない。


空港管理日誌
 昭和56年X月X日 天気晴
 午前6時起床、ここ南の沖永良部島は早春の陽気が流れる気持ちの良い朝だ。今日も絶好のフラ
イト日和になりそうだ。
 一番機が着陸するまでにチェックしなければならない管理業務が待っている、午前7時30分空
港に出勤。
 午前9時30分の運用開始までの間に空港内、諸施設に異常はないか点検を行う、私のチェック
ルートは先ず、①駐車場に放置車両がないか(前日から引続き駐車された車は登録番号を記録する)
②エプロン内に危険物が落ちていないか、③滑走路内に危険物が落ちていないか、舗装に異常カ所
がないか、標識は明確であるか、④着陸帯に欠損カ所はないか、特に雨の後等は着陸帯法面にも欠
壊カ所がないか入念に点検する。⑤航空保安照明施設の点検についてはVASISの窓を開け、
REILのガラスを拭く、最後に照明の点灯試験を終えると9時頃になる、運用開始OK、異常な
しをCABに連絡する。
 定期便が着陸するのは11時05分である、それまで別に小型機、臨時便等の着陸も予定されて
いないので、CABと連絡を取りながら着陸帯の草刈り作業を実施する。
 草刈り作業については、航空機の発着の合間を見図らっての作業に付き、計画どおりになかなか
はかどらない。しかし空港は常に最良の状態に維持し航空機の安全就航に供すべきであり、常に最
善を尽すよう心がけている。
 15時40分定期最終便出発後は、又着陸帯の草刈り作業を再開、17時30分終業点検として
何時もの通り、滑走路、エプロン、場周柵の破れカ所の有無等点検、VASIS(進入角指示灯)
の窓を閉じ、駐車場の見廻りを終え、管理日誌を記載し、1日の日課を終了し家路に付く。
 以上は私が沖永良部空港管理事務所に着任以来、5年近くの間における毎日の日課であります。
空港管理業は、外部から想像する以上に大変な仕事だと思います。大袈裟な云い方かも知らないが、
航空機1機全乗客乗員の命を、我々が預っていると云っても決して過言ではないと思います。否そ
の心構えがなければ、空港管理は到底勤まらないと思います。
 航空機は他の交通機関に比べ格段に高速であり、便利だが、反面危険な面もあります。
 即ち我が国の航空機事故の約半数が、離着陸時に起きていると聞きます。従って、このような利
便性の高い交通機関の安全運航を確保するために、運行管理者(CAB)、航空会社(エアライン)
施設管理者(県、管理事務所)が一体となり、それぞれの職分ごとに最大限の努力が必要だと思い
ます。
 私共、空港施設管理者としては、常に空港が正常な整備状況の下で供用出来るよう、点検、管理
に努め、少くとも空港施設の管理点検の不備によるトラブルがあってはならないと念じております。


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これは上に貼った1,200m滑走路当時の滑走路の北側エンド部分を拡大したものです。

ターニングパッド、西側だけ広がった形状ですね。

この部分のレイヤを作って確認したところ、

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撮影年月日2022/03/03(令4)(CKU202112 C3 30) 

こちらは1,350mに拡張後の滑走路の同じ場所(青マーカー)。

ここだけ舗装が飛び出してますが、1,200m当時のターニングパッドとピッタリ重なりました。

白矢印部分、この斜めになってる角度こそ、旧ターニングパッド跡の証。

滑走路は延長しただけでなく、拡幅もしたのですね。

(滑走路東側のちょっと高くなってる所から300mmで飛び出た部分を探したけど分からなかった)


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黄色マーカー地点。

VOR


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灰マーカー地点。

R/W04側

以下エプロン横(黒マーカー)から。


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以下ターミナル内外。


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展望デッキへは、ターミナル向って左端にあるこのドアから。


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奥にあるのは双眼鏡ではないです。カメラ?


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以下滑走路反対側(赤マーカー)から。


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最後、離陸するヒコーキを追っていくとどうなるか、ちゃんと考えてなかったため、こんな写真に(つД⊂;)




     鹿児島県・沖永良部空港(えらぶゆりの島空港)         

    ビュー:☆☆☆☆★  
屋上に無料展望デッキあり。
滑走路側は高いフェンスが張られているが、細長い窓が設けてあり、エプロン、滑走路全域見渡せる


    施設:☆☆☆☆★  
ターミナル前に無料駐車場あり
こじんまりしたターミナル。売店あり。スタッフの方は皆さん気さくで親切でした


    マニア度:☆☆☆☆★  
周辺は撮影スポットに恵まれている


    総合:☆☆☆☆★  
南の島の小さな空港


沖永良部空港 データ(昭和61年当時:主に沖永良部空港回顧誌から)
設置管理者:鹿児島県
種 別:第3種空港
所在地:鹿児島県大島郡和泊町国頭地内
標 点:27°25′35″N 128°42′23″E
標 高:27.81m
面 積:204.975㎡
着陸帯:1,320mx90m
滑走路:1,200mx30m
方 位:04/22
誘導路:70mx18m
エプロン:7,000㎡(YS-11型用2バース)
駐車場:2,249㎡(127台)
照明施設:進入角指示燈、滑走路末端識別燈
無線施設:NDB,VOR,対空通信施設、テレタイプおよび自動中継装置
気象施設:雲高計、無線模写受画装置、一般気象観測器一式
ターミナルビル:RC1階建、304㎡(町,民) 手荷物検査場48.51㎡

・沖永良部空港 データ(現在:主に県公式サイトから)
設置管理者:鹿児島県
種 別:地方管理空港
3レター:OKE
4レター:RJKB
所在地:鹿児島県大島郡和泊町
運用時間:8時30分~18時30分(10時間)【4月1日~9月30日】 
     8時30分~17時30分(9時間)  【10月1日~3月31日】
標 点:27°25′54″N 128°42′20″E
標 高:26.8m
面 積:398,351㎡
着陸帯:1,470m×150m(E級)
滑走路:1,350m×45m(LA-4)
方 位:04/22
誘導路:62.5m×18m
エプロン:165m×70m(プロペラ-3)
駐車場:120台
照明施設:昼間着陸用灯火1式
無線施設:VOR,TACAN,RAG

沿革
1965年度   空港立地調査開始
1966年03月 14日 飛行場設置許可申請
1967年03月 16日 空港設置に関する公聴会
     06月 15日 空港設置許可
     07月  4日 着工
1969年03月 11日 完成
     04月 21日 大阪航空局沖永良部空港出張所開設
     05月 1日 開港。東亜航空DH114ヘロン機にて、奄美大島不定期便運航開始。後にYS-11型機に変更
       31日     第3種空港政令指定
1972年02月 11日 鹿児島線、奄美経由の定期便を経て鹿児島直行1往復、奄美経由1往復化
1974年01月 3日 NDB供用開始
     08月 30日 VOR、TACAN供用開始
1975年02月 14日 航空灯火設置許可(昼間照明)
1976年08月 1日 進入角指示燈、末端識別燈供用開始。鹿児島線2往復4便、奄美線1往復化
1979年08月 10日 南西航空初就航。与論経由那覇線、毎週月・水・金運航
     10月 3日、空港管理事務所新設。29日、照明制御操作盤移設。30日、移転
1981年08月 20日 滑走路嵩上工事(グルーピング)
1983年06月 15日 航空灯火変更許可(予備電源)
     12月 10日 日本エアコミューター初就航。ドルニエ228-200型にて奄美線
     12月 23日 航空灯火(予備電源)着工
1984年02月 20日航空灯火(予備電源)完成。22日試験終了
     05月 2日 航空灯火(予備電源)供用開始
1988年07月 日本エアコミューター、鹿児島線開設、YS-11就航(日本エアシステムから路線移管)
1992年04月 2日 航空灯火変更許可(PAPI)
1993年03月 5日 航空灯火変更供用開始(PAPI)
1999年03月 19日 空港施設変更許可(R/W1,350m×45m)
2002年08月 30日 空港施設変更許可(Q400就航に備えた滑走路等強度変更)
2005年05月 12日 空港施設変更供用開始(Q400就航に備えた滑走路延長1,350m×45m,滑走路等強度変更)
2008年03月 エアードルフィン、那覇線就航(セスナC208型機)
2016年02月 13日 愛称「えらぶゆりの島空港」決定記念セレモニー

関連サイト:
沖永良部島観光サイト 
鹿児島県/沖永良部空港 
国交省/沖永良部空港(41コマ)
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この記事の資料:
福岡管区気象台要報(福岡管区気象台, 1982-03)
沖永良部空港 回顧誌(昭和61年12月発行)
全国空港ウォッチングガイド


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