避難わんこのこと [■ブログ]
以前、福島県の避難区域でさ迷っていて引き取られた犬のことを書きました■
飼い主の方から許可を頂きましたので、その後のことを書きます。
そのお宅にはずっと定期的にお邪魔していたのですが、
家の前について車を降りる前からとてもけたたましく熱烈にお出迎えしてくれ、
オイラが家にいる間はずっとゴウゴウと歓待してくれて、その激しさは車で去るまで続くのでした。
全然慣れてくれません。
オイラが近づくと、歯をむき出しですんごい剣幕で、口元などポンポン叩くと一瞬静かになるのですが、
手を離すとまたすぐ篤い歓迎が始まります。
最近は諦めて手を出す事もしなくなっていました。
先週の事、またそのお宅にお邪魔したのですが、車を停めてもいつものあの激しいお出迎えがありません。
車から降りても、玄関横の犬小屋まで近づいても、シーンと静まり返ったまま。
ご主人が散歩に連れてったのかしらん。と思ったのですが、奥さんがどういうことか説明してくれました。
話は前日の朝に戻ります。
ドッグフードに茹でたキャベツを乗せたものを皿までペロペロとキレイになめて平らげ、散歩も普通に行き、
その後ご主人が出掛けるのをいつものようにしっかりと見送っていたと言います。
ご主人が出掛けてから1時間後、奥さんが玄関に出てみたら、横たわったまま微動だにしません。
ぐっすり眠っているのだと思い込んでいたのですが、
更に1時間後、念のため見てみたら、さっきと全く同じ姿勢のままで、その時初めておかしいかも。と思ったのだそうです。
確かめてみると、息をしていません。鼓動がありません。
ついさっきまで、いつもとまったく変わらない様子だったのに。
愛犬が、突如取り返しのつかない状態になってしまったという事が、とても現実として受け入れることが出来ません。
獣医さんに連絡したのですが、蘇生も叶いませんでした。
飼い方に何かまずいところがあったのだろうか。
蒸し暑い日が続いていたのでサマーカットしたばかりだったのですが、
それで少し剃刀負けした部分があり、ワセリンを塗ってやったのですが、それがいけなかったのかしらと獣医さんに尋ねてみたり。
「故郷に似ているだろうから」と、自然豊かな実家に帰省する際、一緒に連れて行くため、
獣医に連れて行く時用の小さなケージの他に、車に乗せる時用の大きなケージも買ってきました。
田舎だと、とってもリラックスしてるみたい。と愛犬の様子に奥さんもご主人も大喜び。
ドライブが大好きな愛犬を車に乗せ、片道数時間かかる実家に何度も帰省したのだそうです。
死んでしまった翌日、火葬場に送る際には、朝の7時出発だったのですが、
いつも可愛がってくれた近所の人たちが皆見送りに出てきてくれました。
奇しくもこの日は受け入れ先としてこの家に初めてやって来たのと同じ日で、
丁度3年3か月の間、この家にいたことになるのだそうです。
ペットを火葬した後、幾つか候補の中から墓地を選ぶことが出来るのですが、
敢えて共同墓地にして、場所は、「出来るだけ故郷に似た場所を」ということで、自宅から最も遠くなってしまうのですが、
山の町の墓地を選んだのだそうです。
「はぐれてしまった福島の他の犬たちと天国で賑やかにして欲しい。そしていつか本当の飼い主と再開して欲しい」
そう静かに話しておられました。
虹の橋の向こうで友達と仲良く遊んでますよ、きっと・・・
短い間でも優しい飼い主さんに巡り合えて幸せだったでしょうね。
by miffy (2014-07-21 21:24)
3年3ヶ月ですか、もしかしたらけっこうな年だったのかもしれませんね、かつ心労でしょうか。慣れない土地が厳しかったのかな?
あえて哀悼の意を表します。
by 鹿児島のこういち (2014-07-21 23:45)
皆様 コメント、nice! ありがとうございますm(_ _)m
■miffyさん
>巡り合えて幸せ
奥さんから話聞いていてオイラが強く思ったのがそれでした。
■鹿児島のこういちさん
年齢は確かにあったかもしれないですね。
(鹿児島ほどじゃないけど)埼玉は蒸し暑いし。。。
それとこのワンちゃんは心臓にフィラリアが寄生していて、
初めて知ったのですが、クスリでフィラリアの卵を殺して予防は出来ても、
成虫は殺せないため、虫の寿命が尽きるまで3~4年待たねばならないのだそうです。
フィラリアが寄生すると、突然死の危険があるのだそうです。
by とり (2014-07-22 06:27)