奈良県・防災用飛行場(計画) [├場所]
2023年10月訪問
奈良県五條市のプレディアゴルフ(2023年5月末閉鎖)。
ここを中心として、「奈良県大規模広域防災拠点」の整備計画がありました。
2021年6月、奈良県は「奈良県大規模広域防災拠点整備基本計画概要」を発表■
これによりますと、「南海トラフ地震」「奈良盆地東縁断層帯地震」等、
今後発生が予想される大規模災害に対し、紀伊半島は防災拠点の空白地域であるとし、
奈良県五條市の有利な立地を活かし、ここに拠点を整備すべきとしています。
具体的には、物資の集積が可能な約5haの平場を有する「Ⅰ期」、600m級滑走路を有する「Ⅱ期」、
2,000m級滑走路を有する大規模広域防災拠点を「Ⅲ期」として、段階的に整備を進める。
としており、
「Ⅰ期」~「Ⅱ期」ではヘリ、セスナ機、「Ⅲ期」ではC-2輸送機、B767の運用を想定していました。
ところが、この計画を推進していた当時の知事が2023年4月の知事選で落選。
新知事は同年7月に開かれた紀伊半島知事会議にて、広域防災拠点計画について、
既存空港(南紀白浜、伊丹、八尾等)を活用するなど見直し案を提示しました。
実はこの新知事、選挙期間中に「知事になったら大型プロジェクト(当計画含む)を見直す」と明言していました。
防災拠点の是非について、よそ者のオイラが口を挟むつもりはないですけど、
この防災拠点整備計画について反対派の方(新知事ではなく別の方)の主張の中にこんなものがありました。
「C-2は500mで離着陸可能なので、2,000m滑走路は不要」
滑走距離の相場をご存じの方でしたら既にお気付きでしょうが、
この500mというのは、恵まれた条件下でたたき出した数字で、
最大離陸重量だと、2,300m必要というのは、ちょっと調べればすぐ出てきます。
この2,300mだって、条件によってはもっと延びますからね。
仮にここに滑走路を作ったとして、災害時にC-2運用で想定されるのは、
救援物資を満載しての着陸、若しくはけが人、要介護者を乗せての離陸と思います。
長距離を飛ぶ必要はないはずですから、燃料はそこそこしか搭載しないとしても、
2,000mというのは必要最小限の長さだと思います。
奈良県・防災用飛行場(計画)
奈良県防災用飛行場(計画) データ
設置管理者:奈良県
種 別:陸上飛行場
所在地:奈良県五條市大野町
座 標:34°19'22.6"N 135°41'22.0"E?
標 高:164m?
滑走路:2,000m
方 位:08/26?
(座標、標高、方位はグーグルアースから)
沿革
2021年6月 「奈良県大規模広域防災拠点整備基本計画概要」発表
2023年4月 知事選
7月 新知事、紀伊半島知事会議にて見直し案提示
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